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2010 - 6 / 7

小諸城と千曲川河畔



小諸にはお城があります。


小諸城(懐古園)




でもこのお城、ちょっと変わってるんです。





駅を中心に見れば、小諸の市街地は駅よりも高い場所にあって、けっこう坂が多いなという印象を持ちます。
そして小諸城は、駅のすぐ近くにありますが、地形的にはさらに低い場所にあります。
天守閣がないことを考慮したとしても、「城が立っている」という感じはしませんし、ましてや市街地からだと城がどこにあるのかまるで分かりません。

小諸の町の断面図
小諸の町の断面図




つまり小諸においては、お城は登るものではなく下るものなのであって、城下町ではなく城上町といえるのです。


一般的な感覚でいうといささか奇妙な縄張ですが、自分の目で見て自分の足で歩いてみると、田切地形を使った空堀と千曲川の河岸断崖に囲まれた場所にあり、よくもまぁここまで見事な自然の要害を見つけたものだと、舌を巻くことになります。


小諸城内、水の手展望台から千曲川を見下ろす。
小諸城内、水の手展望台から千曲川を見下ろす



上の写真を見ると、城よりもさらに低い場所、千曲川の河畔にも町並みが見えます。
小諸の町は二段構えになっているのです。


河岸段丘の上から見ると、水田に混じって真っ黒な畑が見えます。
千曲川河畔の、黒い畑




畑というか、ただただ黒い広がりにしか見えないのですが、近づいてみると、わら葺の屋根の上に黒い寒冷紗のようなものをかけた、背の低い屋根だけの長屋みたいなものでした。
その中で栽培されているものは、観葉植物のパキラみたいな葉をしており、ぼくが知ってる野菜でこのような葉を持つものを見たことがありません。


黒い屋根の下で栽培されているもの




こういう育て方をするくらいだから、日光と雨が嫌いで、涼しく乾燥した場所を好む、たとえばウドやホワイトアスパラなんかを想像しますが、そこまで完全に遮光するわけでもなく、なかなか正体が分かりませんでした。


結局のところ、これは人参だったのです。
人参といっても、普段ぼくらが口にする人参とはあきらかに葉の形が異なります。
これは高麗人参なのです。


土作りに数年、定植から収穫まで5年くらい、そして連作不可とのこと。
そこへ至るまでの道のり、栽培の苦労ははかりしれません。


このあたりは日本有数の産地だそうですが、そもそも高麗人参を栽培している地域自体、日本に数箇所しかないそうで、つまりこの風景は、この場所限りのものなんですね。
こんな貴重な風物を見られただけでも、小諸を歩いた甲斐があったというものです。


投稿者 hamayo : 2010年6月 7日 11:35

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コメント(4)

すごーい!高麗人参ってこうやって作るんですねー。
商売柄、超勉強になりました。
これは明日すぐ使えるトリビアですね、タモさんもこれなら
満開をくれるでしょう(笑)
読んでいる途中まで、山菜系の人工栽培だと思って読んで
ました。
お城の位置も興味深いですねー!
地形を味方に付けるというのは、こういうことなんですね。
すっげー雑談のネタ、いただきました!ありがとーございます。

こりゃ聞かないと分かんないっす。
へぇ、パキラって国産なんだ、ぐらいに思ってたもん。

間引いた根っこを風呂に入れて、高麗人参風呂にしたりするそうですよ。
地元ティ限定の超贅沢な入浴だね~。

城はホント奥深いですね。
今は戦国ブームがすごいけど、その中に城マニアってカテゴリがあるのもうなずけます。

いつのまに小諸に来られていたんですか?

昔は仕事で時々小諸には行っては駅近くのスーパー銭湯付きのホテルに良く泊まっていました(汗

小諸って良い所ですよね。

まず、駅前の雰囲気がいいですね。
判で押したような、典型的な地方都市の駅前って感じではなく、古い絵はがきでも見てるかのような、ちょっと懐かしい感じが好きです。
住民の方には申し訳ないけど、新幹線の駅ができなかったことが、いい方向に作用しているように感じました。