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2008 - 3 /18
シャクナゲ岳でバク転
3月も半ばをすぎて、雪も天気も安定してくるこの季節、春の野良テレ第一弾として狙っていたのはこの山でした。

ところがここ最近の暖気によって、取り付き点の雪は腐るどころかほぼ消えており、あたりは泥濘のプールと化していました。
露わになった地面からは、フキノトウが顔をのぞかせている有り様です。
たしかに3月に入ってからの当地方の降雪状況は、1日に少し降ったきりであとはほとんどゼロ降雪。
3月2週目の、道内22地点での平年値比較では、気温が 4.3度プラス、降水量19%、日照時間155%と、1ヶ月以上先の気候です。
あまりにも早すぎた春の訪れが、町だけじゃなく山の時計も狂わせてしまったのです。
しかたがない。
標高800mからスタートできるシャクナゲ岳にいこう。
そして去年の雪辱を果たすのだ。
あそこなら少なくとも地面が出ていたり、泥の海が広がっているようなことはないはずです。
こてんぱんにヤラレタ・・・
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奇しくも昨年J君と行った時と同じ3月中旬。
でもあの時とは何もかもが違いました。
気温は高く、風も無く、雪が降る気配はどこにも見当たりません。
そして足もとの雪は、食べ残した「かき氷」のようにグズグズに緩んでいました。
朝9時の段階でのこの雪質が、午後になればさらに酷いものになることは容易に想像がつきます。
でもここまで来たら、もう行くしかありません。
上部の雪に賭けてみましょう。
リフトの終点には今シーズン初の野良テレで、敷きモノとして、風防として活躍した選挙ポスターが出迎えてくれました。
いやー、マッチ若いなぁ。

シズちゃんはこの頃からすでに死相が出てますな。
リフト駅のすぐそばには大型の山岳テントが設営されていました。

冬期キャンプのベースとしてはなかなか恵まれた場所ですね。
平らだし風は避けられるし、山々は近いしエスケープも容易だし。
昨年同様、チセヌプリとシャクナゲ岳との間にあるコルへ向かって進みます。
前回は西寄りに進みすぎたために雪庇に行く手を遮られたので、今回は意識しながら東よりに歩きます。
チセヌプリの裾野をトラバースするような感覚です。
風はほぼ無風ですが、相変わらずものすごい速さで雲が流れていきます。
めざすシャクナゲ岳は、雲の中に入ったり出たりをくり返しているようです。
シャクナゲ岳が見え隠れ。

気温はプラスなのにもかかわらず着雪が進行しています。

過冷却水滴のパワーを感じる瞬間です。
コルに出るとそこは、かなり広い平原のような地形でした。

昨年来たときはあまりの悪天候と視界のなさで、ただの尾根としか思っていませんでしたが、これだけ広いと視界を奪われたらかなりやっかいなことになりそうです。
右側の丘には登らず、丘とシャクナゲ岳の中間地点に向けてまっすぐ進みます。
やはり今回も尾根に出たところから風が吹き始めました。
そのような場所であっても、足もとの雪質は水っぽいままです。
場所によっては、歩くたびにピチャピチャと妙な音が足もとから聞こえて嫌な気分になります。
ビーナスの丘の大岩を真横に見る高さまでは緩斜面を歩くと、いよいよシャクナゲ岳の急斜面の始まりです。
一本の木も生えていないツンツルテンの急斜面は高度感満点で、自分で自分に催眠をかけて恐怖を封じ込めつつ登っています。
怖いから振り返りたくないんだけど、後ろにはチセヌプリ。

チセヌプリも去年とは違って雪が少なく、ハイマツや岩場が出ています。
一方こちらのシャクナゲ岳、予想はしていましたが、風がまともに当たるこの山は急斜面に差し掛かった途端、ガチガチの雪面に変化したのです。
風に磨かれてフラットなおかげで、これだけ斜度があってもまだまだシールで直登できるのが救いですが、シールが利かなくなったが最後、滑落が待っています。
恐怖に打ち克つことより安全を確保するほうが大事です。
風の当たらない北斜面には少しだけ木も生えているので、慎重に右方向へ廻りこみます。
もし滑落しても、木に引っかかってくれることを期待して。
山頂までの僅かな距離が、なかなか縮まりません。

数日前のツボ足のあとが、石膏でかたどりされた化石みたいに残されていました。
遠くから低い音が聞こえてきました。
山頂で風が唸っているのです。
いきなり飛び出ると真正面から南西風をうけてひっくり返る可能性があるので、最後は前に倒れこむような体勢で頂上に出ました。
そして 11時30分、強風吹き荒れるシャクナゲ岳山頂。
昨年の仇はきっちり取りました。

カメラがこけたのはご愛敬(笑)
頂上に上がったとほぼ同時に、雲が晴れお日様が顔を出し、奇跡的に大展望が広がったのですが、この風の前ではそれを楽しむ余裕なんてありません。
網膜センサに風景を焼きつけて、山頂を後にしました。
でも事はそう簡単には進みません。
「山頂を後にする」ことの難しさに直面するのです。
いうまでもなくこんなガチガチな急斜面をマトモに滑って降りられるわけがなく、木の上から降りられなくなった猫のような気分で斜面の下をのぞきこみます。
結論として、シールをつけたまま横滑りで降りていくことにしました。
ところがこの判断は誤りでした。
シールのせいでエッジの利きが甘くなり、横滑りのまま加速を止めることができなくなったのです。
なんとか雪が柔らかい場所で制動をかけて事なきを得ましたが、いい勉強になりました。
教訓:
硬い雪のときは、怖くてもシールをつけた
まま滑るべからず
せっかくシールをつけたままなので、ビーナスの丘に登って大岩の陰で風を避けて行動食を摂りました。

ここからの下りは、斜度的にはぼくの技量にピッタリなので楽しみにしていたのですが、不規則に出現する「水を含んだ雪」というよりは「雪を含んだ水」みたいな雪質に七転八倒。
荷重をかけたとたん膝までもぐる雪は、「膝パフ」ならぬ「膝ぐしょ」なのです。
雪が腐るという言い回しがありますが、ここの雪はそんな生やさしいものじゃありません。
まるで長期政権の内部みたいに腐敗しきってるのです。
ついにはターンの最中に突然板がリリースされて、ぼくの長いテレマーク歴でも初となる バク転を喫してしまいました。
だれか動画で撮ってくれてれば、永久保存版になっただろうに・・・。
バク転で顔面制動すると、鼻の穴に雪が詰まるんです。
考えてみりゃ当たり前なんだけど、新鮮な驚きでした。
完全に戦意を喪失したぼくは、鼻の奥にツーンとした痛みを抱えつつ山を下りていきました。
昨年ランチを摂った林からは、デブリの向こうに羊蹄山を見ることが出来ました。

あらゆるものが冬をぬぎ捨てていきます。
どうということもない斜面に亀裂が入り、林のふちはあちこちで雪崩れて埋まり、ときおり風に乗って土の匂いが運ばれてきます。
シーズンに幕が下ろされたのです。
階段を2つ飛ばしで駆け上がるみたいに進んでいく季節に、うまく気持ちをあわせていかなくちゃ。
予定していた春の野良テレのいくつかは中止せざるを得ないけど、自然の中で遊ばせてもらう野良テレで自然の流れに逆らうわけにはいきません。
新緑のハイキングが近付いたんだと思えばいいのです。
あと8ヶ月もすれば、また雪の季節がやってくるのですから。
投稿者 hamayo : 2008年3月18日 21:52
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全身&顔面打撲ごくろーさん(笑)
去年のシャクも酷かったけど、今回もたいがいやな。
いや、雪質が良かった去年の方がまだましか・・・。
最初の獲物はアメマスか?
赤井川もそーとう雪減ったみたいやな・・・。
昨年と比べても半分以下の積雪やん。
どこもかしこも3月に入ってからのスーパー陽気でモーレツな勢いで雪解け進んどるしなー、札幌も3月中に根雪消えそうやで。
4月に入ってからもどっか行こう思うてたけんど、雪洞御殿できっぱり店仕舞いするかな、今年は。
『雪が解けたら何になる?』=『釣りが出来る』やし。
去年の雪でさえ、チセのスキー場は予定繰り上げて3月27日にクローズしたぐらいやから、今年なんかホンマはもうとっくに閉めたいんやと思うで。
ザラメん所やピステみたいにええ塩梅に固まったところもあったんやけど、それが続かんねんなー。
何組か山スキーの人たちも登ってはったけーど、みんな直滑降なんよ。
ターンしやへんのよ。
なんでやろう? と思ったものの、その疑問が解けたのはバク転した後でしたな。
あーゆー雪のときはターンしたらあかんねんな。
最初の獲物は名無し山ですわ。
倶知安いくとき、稲穂峠の右側に見える山やね。
山頂付近がめっちゃ疎林やし、八内岳方面の尾根も南にまっすぐ降りていく尾根もおもろそうやってんけどなぁ・・・。
4月の野良ハイクはどこも厳しそうやねー。
あー、稲穂嶺からも見えてたつるりんなお山(793m峰)か?
よう見たら稲穂峠の電波塔も写っとるな。
あれはオモロそうやね、距離も手ごろやし。
で、物足りない分は仁木スキー場で滑りまくると(笑)
そやそや、793m峰や。
共和町側の旧道にはかろうじてスノーシューの跡があったけど、ワシは仁木側の谷スジ直上ルートで行くつもりやったんよ。
倶知安出張の一日目にはまだじゅうぶんの積雪やったんやけどねー、わずか1週間でこんなに融けるとは・・・。
仁木スキー場は安くてよろしいですな。
4時間券で720円!
どーも、おばんです。
いやいや、青空の合成写真ご苦労サンです(爆)。
にしても最近、何か天気イイね~
ん~ネタ的には猛吹雪でまたもや撤退!ってトコロが良かったんだけどな~(笑)。
てなわけで、週末もバク転ヨロピク!!各カメラが狙っとりますんで(笑)。
ちなみに、おいらも先日、トンガリ帽子の白老岳とスノーモービルランド阿女鱒岳を落としてきましたよん(にしてもアメマスってモビラー軍団スゲーね・・・散々歩いた挙句にモビラー祭りはネ~よなぁ)汗。
ハロー、ミスターkacchin
ゆうほどイイ天気でもなかったんだけどね。
そんでも昨シーズンに比べたらこれでも雲泥の差ですよ。
結局、シーズン初期の湿雪のチセんときが一番悪天候やったちゅう話しになりそうですわ。
まぁまだ雪洞ホリリング大会があるんで、子爵返上宣言はできんけど(笑)。
アメマスはやっぱモビラー天国でしたか・・・。
規制区域外とはいえがっかりですなー。
違法じゃない=合法 ってわけじゃないんだけどね。
実はシャクナゲ岳にもモビラーは現れたのですが、山頂方面には上がってきませんでした。
最近はモービルで客を山奥まで運んでやるというようなバックカントリーガイドまで現れたようで、このBCブームはいったいどこに向かっているのやら・・・。