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2008 - 1 /28
trkをkmlに
覚え書き・・・
Garmin eTrex のトラックデータをカシミール経由でトラックファイル(.trk)にしたものを、Googleマップで利用できるファイル(.kml)に変換するときには、ちょっとした細工が必要だった、というお話し。
うまく行かないことほど楽しいものはない
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GPSのトラックデータ(trkファイル)をGoogleマップで表示するためには、kmlファイルに変換する必要があります。
kmlファイル(「Keyhole Markup Language」のことだそうです)はその拡張子から推測できるとおり、XML形式で記述されたテキストファイルです。
KML 2.1 Reference - KML - Google Code
http://code.google.com/apis/kml/documentation/kml_tags_21.html
そして trkファイルもまた、実はただのテキストファイルなのです。
なので、KMLのリファレンスを読んで記述方法さえ分かれば手書きで変換することも可能だし、ヒマさえあればこの程度のテキスト'コネコネ'プログラムは書けそうだけど、変換に特化したソフトを誰かが必ず作ってるはずだと信じ、探すことにしました。
古今東西ファイル形式を変換するためのソフトって、たいていその名称はアレです。
変換前の拡張子と、変換後の拡張子を、数字の '2' で挟むという、アレです。
今回のケースはかなり使用者が限定されるので、どうだろうなーと思いつつ "trk2kml" で検索してみると、ビンゴ!。
このソフト、ウェイポイント(wptファイル)までをもきちんと統合してくれます。
ちなみに wptファイルもテキストファイルです。
ところがいざ使ってみると、[変換]ボタンを押すなりエラーが出てしまいました。
文字列は有効な DateTime ではありませんでした。
trkファイルに記されている日付データが、そのままでは DateTime型の変数として扱えないということでしょうか。
それとも日付データの値がただ利用できない値だよ、というだけなのでしょうか。
いずれにしても、今のぼくの立場は開発者サイドではないので、他の方法をさがすしかありません。
プログラムを展開したフォルダには、"sample.trk" というお試しファイルがあり、このファイルは問題なく変換できることが分かりました。
となれば、トラックファイルの方をいじれば何とかなりそうです。
テキストエディタで双方をコンペアしてみると、やはり日付の形式に違いがありました。

サンプル:11-NOV-06
実ログ :12-1-08
eTrexが吐くトラックファイル(eTrex→カシミール経由)の仕様が変わったんでしょうか?。
ってことで、"12-1-08" を "12-JAN-08" に一括置換してから変換させると、見事 kmlファイルが出来上がりました
めでたしめでたし。
Web検索しても解決法が見当たらなかったこの件。
あまりにマニアックなので記事としての価値は低いと思ってますが、もしかすると過去に書いた MSKSrvrのCPU使用率100%問題 や MSN Internet Access の話のように、とつぜん検索サイト経由のお客さんが予期せぬほど押し寄せる可能性も・・・
てことで、ぼくが昔から使わせていただいてるエディタを、おススメってことで紹介しておきます。
NoEditor
http://www.vector.co.jp/magazine/softnews/031112/n0311122.html
エディタとしては標準的なSDI式のテキストエディタですが、Grep機能に特化した "Grep.exe"とやり取りできるので便利です。
こいつがあれば、大量のファイルを一気に Grep&Replaceするのも簡単です。
ただしやり直しは利かないので、バックアップをお忘れなく。
2008 - 1 /24
冷凍庫よりも寒い! 寒気の底に沈む北嶺山
サンピラー(太陽柱)
<引用 src="Wikipedia:太陽柱(サンピラー)">
雲の中に六角板状の氷晶があり風が弱い場合、
これらの氷晶は落下の際の空気抵抗のために
地面に対してほぼ水平に浮かぶ。
このほぼ水平に浮かんだ板状の氷晶の表面で
太陽からの光線が反射され、太陽の虚像として
見えるのが太陽柱である。
</引用>
気温 -21度。北北西の風 風力1。
道央自動車道 野幌SA がある江別市で、この日の明け方に観測された気温です。
同じ日に今シーズンの極値、-34.6度を記録した江丹別には及ばないものの、この低温は非日常的な光景をぼくらの前に描いてみせてくれました。
太陽の吐く息がみるみる凍り付いていくかのよう。

本日めざす北嶺山は、比布町と愛別町との町界線にある 671mの小さな山です。
西斜面に「ぴっぷスキー場」を抱え、またパラグライダーやハンググライダーのテイクオフ場もあり、林道が山頂まで続いています。

林道の延長距離は 4.8kmほどありますが、上記トラックログにあるように随所でショートカットできるため、実際には 4kmも歩きません。
ところが、下りのトラックが 3.6kmしかないのに比べて、登りで記録されたのは 4.3km。
なんやかやでの寄り道が積もりすぎたようで・・・。
比布北I.C.のランプウェイを降りたら、その場所がもう登山口です。

9時過ぎの太陽はまだまだ低く、なおも気温は -20度を下回っており、ダイヤモンドダストがきらきらと輝いています。
林道からはすぐに離れ、美しい二次林を登っていきます。
木々のあいだをすり抜けてくる、か細い陽光をひろいながら。

あとで分かったことだけど、結局この日の比布町の最高気温は、15時に -14.5を記録。
登山中は終始 -20度前後の中を歩いていたことになります。
それでも燦々と降りそそぐ太陽、そして無風のおかげで、この時期としては信じられないことに、上半身はキャプリン(下着)いっちょでちょうど良い塩梅です。
さすがに汗はかかない。

ときどき歩くのをやめて耳をすましてみます。
でも何も聞こえてきません。
空気を振動させるものはなにひとつ無いのです。
風のない森には音がない。

青い空が白い雪面に青い影を照らす。

標高が上がってくるにつれて、シラカバも混ざってくるようになります。
白一色の雪面に落ちる影が、やわらかい起伏を浮かび上がらせてくれます。
森の影が描く五線譜に、一歩いっぽ音符を刻んでいく。

歌うは我らがグラムスター、Gary 'J' Glitter

森を抜けて林道に出ると、まっすぐな一本道の先にスキー場のゴンドラ駅が見えてきます。
たぶん向こうからはこちらに気が付いてないでしょう。
普通の人は、リフトサービスがある山にわざわざ歩いて登ってくる人がいるなんて、想像してないでしょうから。
一本道を登りつめて、スキー場のロープが見えてきたら、再び森の中へ。

あいかわらず斜度はゆるく、軽快に高度をかせいでいきます。
ふり返ると木々の間から上川盆地が見え隠れし、尾根上からの眺望に期待が高まります。
ゴンドラ駅の下にある茶室のような東屋をすぎ、しばし林道沿いに進んでいくと、頂上尾根の一角に出るべく斜面をあがります。
ここまでくれば木々の密度は極端に低くなり、下界の風景が徐々に水平方向への広がりを見せ始めます。
西の山から雲が湧き始めるのを認めたので、天気が崩れないうちに南の展望を撮影しておきました。
北嶺山南斜面、630m地点からの上川盆地

(361KB;要Flash;別窓で開きます)
頂上尾根に飛び出すと、上川盆地の大展望、そしてパフパフのオープンバーン。

はやる気持ちを抑えながら、ゆっくりと一歩一歩。
頂上の大きな東屋が見えてくるころには青空は後退してしまいましたが、雪が降ってくるような兆しはまったくみられません。
そしてちょうど正午、山頂に到着です。

下界の景色は言うに及ばず、今まで見えなかった和寒山や斑渓山も間近に見え、みな思いおもいに写真を撮りました。
歩くのをやめるとやはり急激に寒さを感じます。
kacchinさんに立派なテーブルと椅子を作ってもらい、ランチの時間です。
今日のメニューは、ビビンバとアジアンコーンスープ。

事前にメールでJ君から、「お隣の国の人気メニューを作るで」と聞いてたので、クリームコーン缶にネギ、オイスターソース、鶏がらスープ、タマゴ、酒、ごま油、各種スパイスを加えて、アジアンテイストに仕上げてみました。
久々に帰ってからのナルゲン洗いに骨が折れるスープです。
kacchin工務店の力作のおかげで、-15度でも快適なツララ食堂。

無風の山頂はあまりにも気持ちがよく、1時間半も長居してしまいました。
その間に頭上を覆っていた雲のかさは取れ、ふたたび青い空が広がり始めています。
CATの付けたスロープの向こうには大パノラマ。

その先のバーンは、白と青だけの世界。
小さいシュプール、大きいシュプール。
今ここに立って生きているというだけでもう十分だ。

だけど試練は待ち受けている。
いうまでもないが。
今シーズンも、Rossignolはんへのサービスショット。

あいかわらず、どういう具合に体がなってるのか想像ができませんな。
どうやったらこんなコケ方が出来るんだ。
罠に掛かったどうぶつ。

てゆーか、よくこんな所テレマークで抜けようと思ったものだ。
この山は上部はけっこう良い斜面があったし、雪質もよく、間違いなくいつもより快調に乗れてたんだけど、どいつ(kacchinはん)もこいつ(J君)も転倒シーンばっか撮ってるんだもんなー。
さっさと先に行ってしまうぼくも悪いんだけど。
と思ったら、なんか一枚イイ感じの写真が出てきたぞ。

ターン後半の激しい外圧に耐えるアンギュレーション。
筋力に頼らない力強い体軸。
でかした!、J君。
・・・にしては雪煙がひとつも上がってないな。。。
ようし!、ターシケテ~、フォトショ~ップ!。
さて、あれだけ登りに時間がかかっても、あっという間に下りてこられるのがスキー登山のいいところ。
15時ちょうど、太陽めがけて最後の滑り。
まっすぐのびる北五線道路が輝いていました。

今日もいっぱいコケたけど、雪質に助けられていつも以上によく滑れたので大満足。
めでたしめでたし・・・ では終わらないのです。
テレマークをやり始めた初期の頃から使っていた、LEKIのポールがついに折れてしまったのです。
野良テレだけでなく、夏山やクロカンやゲレテレにも使ってたので、耐用年数はとうに過ぎていたと思われます。
いつも「今日は折れるかも」と、気にかけながら使っていました。
バブル絶頂の頃のド派手な蛍光ピンクと蛍光イエローのカラーリングで、内心ちょっと恥ずかしいなぁと思いながらも、直接手に触れる道具だけに愛着はひとしおでした。
でも仕方がない。
もう十分だ。
もしかすると、ぼくの足の骨の身代わりとして折れてくれたのかもしれない。
そう考えることにしよう。
何はともあれ、下りてこられて良かった。
遊びだからこそ安全第一なのです。
ペラリ山でのペラリ事件でもお世話になったけど、プラスチックテープは万能選手です。

そのほかの写真
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投稿者 hamayo : 23:18 | コメント (3) | トラックバック
2008 - 1 /17
狩勝山の白さに魂を奪われた朝
目が覚めたのは寒さのせいだ。
テントの入り口を開けて見上げると、夜明け前の空の所有権をめぐって星々と太陽とが争っている。
幾千もの星が核融合の炎で輝いているというのに、ぼくたちにその熱はまるで伝わってこない。
だからぼくは太陽を応援する。
風の咆哮は昨日にも増して高く響いている。
この風の向かう先に、きっと温度のブラックホールがある。
質量はない。
世界中の温度を奪い取ろうとする、絶対零度の特異点があるだけだ。
その特異点がもしも地球外にあるのなら、この星は救われるかもしれないな、などと思いながら風を見る。
やがて太陽は勝利をつかみ、ぼくたちは生き返りました。

生きていることに感謝する朝
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J君のBARIGOは極低温下では正常動作しないらしく、昨日は突然リセットが掛かってました。
なので正確な気温は分かりませんが、高く見積もっても -20度にはなっていると思われます。
昨夜から吹き続ける暴風はさらに体温を奪い、体感温度はそれをはるかに超えています。
テントの中は霜の世界。
大黒柱は、この細い一本のアルミポールです。

朝食はお汁粉です。
もちろんアンコは十勝小豆。
これがまた重かった。
まだまだ正月気分。

顔は汚いが餅はきれいだ。(ジェームスだけど)

それともうひとつ、J君が持ってきたピザパン。(ミックだけど)

お汁粉にピザというミスマッチは、山ではなんら違和感ありません。
むしろ塩昆布代わりのピクルスに、助演男優賞をあげたいくらいです。
お汁粉で体を暖めたら、山頂を極めるべく空身で出発します。
極めると言っても、目と鼻の先ですが。
早朝の光を浴びて、ツボ足で一歩一歩。

風に叩かれクラストした雪面だけど、不用意に荷重をかけると雪の下の笹薮の空洞に引きずり込まれるという、難儀な登行を強いられます。
絶対にスキーでは踏み入れたくない雪面です。
稜線上では風はさらに強く、ときどき体を倒されます。

頂上は目前。

山頂に着いてまず目に飛び込んできたのは、白く輝く狩勝山の麗姿でした。

天の川をはさんで向かい合う織姫と彦星のように、狩勝峠をはさんで佐幌岳と対峙する狩勝山。
夏道がないせいか佐幌岳ほど登る人もいないようだけど、なかなか美しい山じゃないですか。
ぼくが初めて読んだ小説はたぶん、北杜夫さんの「白きたおやかな峰」です。
ディラン峰とは比べるべくもないけど、狩勝山の白い輝きはぼくにあの小説を読んだときの記憶をよびおこしました。
832m峰からの狩勝山

(469KB;要Flash;別窓で開きます)
東に目を転じれば、雪煙の向こうおぼろげに、地平線まで広がる十勝平野。

きっとあちらは十勝晴れだ。
テントへの帰り道。
ココロのおもむくまま、好きな場所にテントを立てられるのが冬山の魅力です。

気が付けばもう10時半。
時間はあっという間に過ぎていきます。
それが楽しい時間ならなおのこと速く。
こんな寒いところからさっさと退散したい気持ち半分。
名残惜しく去りがたい気持ち半分。
荒れ狂う風に翻弄され、決して平和とはいえなかったけれど、安全な一夜を過ごさせてくれた HEX3に感謝しつつ、撤収しました。
サンクス、HEX3。

さてこれからは転倒王の時間です。
だけど残念ながら、今日ばかりはこけるわけにはいかない。



それはJ君とて同じ事。
こんな笹ヤブ斜面で顔面制動でもしようものなら。

一度は尻餅ついたけど、安全第一で神田鍋を守りながら。

こうしてマイナス20度でのチャンコ鍋キャンプは幕を閉じました。
それはそれは非日常的なナベでした。
ふざけてるように見えるけど、本人達はいたって真面目にチャンコ鍋キャンプを楽しんでいます。
やはり冬のキャンプと鍋料理の相性はピッタリでした。
そしてもうひとつ、HEX3の実力をしっかりと体感できたのも大きな収穫です。
マイナス20度でのチャンコだから結露は必至だけど、ひとたび幕体の下部を開けて風を入れればたちどころに湯気が消えてゆく、ウワサに違わぬ換気の良さ。
脱ぎ着が面倒なスキー靴を履いたままズカズカ上がりこんだり、炊事や調理の排水をそのまま捨てられたり。
「冬のキャンプに'底'は不要」は、正しかったです。
重たい山岳テントから脱却できることで行動範囲が広がるだけでなく、そのことが分かっただけでキャンプへの思いもぐっと広がります。
そう何度も冬の山で寝泊りする機会はないだろうけど、いずれまたHEX3には活躍の場が与えられることでしょう。
神田鍋もまた同様に。
それまで少しのあいだ、オヤスミナサイ。
オマケ!

帰りに寄った湯の沢温泉で卓球ざんまい。
J君もぼくも中学時代に卓球部だったため、「両面アンチラバー」という斬新なラケットしかないここでも、温泉卓球とは思えぬ好ゲームを繰り広げたのです。
あまりにエキサイトしたおかげで、週明けはなぜか足ではなく右腕が筋肉痛・・・。
投稿者 hamayo : 20:48 | コメント (3) | トラックバック
2008 - 1 /16
狩勝峠を見おろす山頂で、チャンコキャンプ
真冬にキャンプをするのなら、とびきり寒い場所でやった方がいい。
言葉さえもが凍りつくような酷寒の夜をすごしたあとに見るサンライズに、ぼくたちはなにを思うだろう。
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・キャンプなんだから天気が悪いのはイヤだ
・朝起きたとき、昇る太陽が見たい
という、子供のような要求を満たす山をぼくたちは探しました。
冬が最も厳しくなるこの時期、晴天率がバツグンに高いのは十勝地方です。
そして日が昇る東の方角がひらけている山でなくてはいけない。
となれば、上川-十勝の国境付近がその条件を満たします。
その中から、J君が昨シーズンにいちど行った事がある、狩勝峠近傍の通称DoCoMo山(832m峰)が選ばれました。

その名の通り、山頂には NTT DoCoMo の基地局があるため夏道があり、天候急変などの不測の事態が発生しても、わりと安全にエスケープできるというのも、選ばれた一つの要因です。
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「チャンコ鍋が食いたいなぁ」
何気なく言ったぼくの言葉は、J君に何の迷いも躊躇いも引き起こさなかったようです。
すぐさま「チャンコ鍋に決定」のメールが返ってきました。
しかしメールには、「鍋はワシが持つから、仕込みは全部hamayo君たのむで」の文。
一旦は決定されたチャンコ鍋計画が否決されそうになりますが、J君からの「しゃーない、鶏団子はワシが仕込むわ」メールによって計画は一気に前進、3分の2以上の賛成票が得られたため本案は再可決されました。
日帰りで野良テレにおもむくときは、たいてい日の出前に出発して明るい内の行動時間を確保するんだけど、今日は山でキャンプをするのが目的なのでいつもより遅いスタート。
9時にJ君の家に集合です。
でもこれが後になって、大きな負債となってのしかかってくる事になろうとは、想像だにしていませんでした。
日本酒を直接火にかけてはならない
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江別~岩見沢の大雪が引き起こしたタイムロスは、富良野での楽しいランチを生協のロング焼き鳥に化けさせるほどに大きく重いものでした。
でもその先には、このタイムロスがまだまだベイビーに思えてくるほどの、さらに大きな壁が待っていたのです。
車を停める場所がない!。
ないことは分かってたけど、ここまで雪壁が成長しているとは思ってませんでした。
大誤算です。
激烈な寒風を受けながら、雪壁を掘り進む。

登り口にしてすでにかつてのシャクナゲ岳を思わせるような強風が吹き荒れていて、今夜のテント泊の大変さを思わずにはいられません。
3.98mのボディを納められる分だけ掘り終わるころには、時計は14時40分になろうとしていました。

今だから分かることだけど、じつはここがいちばん雪が深かった(笑)。
夏場は車が通れるだけの道だけに、傾斜はゆるい。

右に左にとヘアピンカーブが続く九十九折の道なので、スキーを履いたぼくたちは当然ショートカットを試みます。
しかし今年の少ない積雪のせいで、埋まりきらないヤブに難儀する羽目に。

だいぶ近道したはずだけど、J君の頭上山頂まだ遥か。

そしてJ君の頭上にあるのは山頂だけじゃない。
それはレジェンド・オブ・ハザード、「神田鍋」です。
今から15年前、ぼくのアパートの玄関で 7色のカビとともに世を去った「神田鍋」が、いま再び現代に蘇ったのです。
さて、ショートカットをしながらさらに高度を上げていくと、いつのまにか狩勝峠が水平に見える高さまで来ていました。

ちなみに今回、J君が後方に写っている写真が多いのには理由があります。
J君は風邪をひいてるんです。
治りかけとはいえ、終始ゴホゴホと咳をしていました。
車の中ではぼくが持参したマスクを付けてもらったくらいです。
もちろんそれは、決してぼくに風邪をうつすなよ、という強い意思表示ですが(笑)。
ヤブを抜けると、見晴らしもずいぶん良くなってきました。
鍋と佐幌岳とマックパック。(Kiwi meets Japanese pan.)

お約束

てゆーか、西の空が茜色なんですが・・・。
夕闇迫る中、最後のひと登り。

どんなに風が強くても、局舎の基礎部分の蛸壺に隠れられるから大丈夫とJ君が言っていたが、荒れ狂う風はすべてその蛸壺に向かって吹き、そして抜けています。
ナベだけはテント内じゃなく局舎の陰でやろうという目論見は、完全に当てが外れました。
ヤブが切れていて暴風から逃れられる、ほんの小さな場所を東斜面に見つけ HEX3を立て始めたのは、16時30分になるころでした。

すぐさま宴の準備を始めます。
腹もへってるけれど、なにより寒くてしかたない。
いとしい神田鍋にそっと手を置く厚着のダルシム。

平地でのキャンプなら、冬にはもってこいのメニューではあるけれど、荷物を背負って上がる厳冬期の山キャンプでは、それはたぶん、「やりたいけどさ、やっちゃいけないよね」なメニューの筆頭です。
でもチャンコ鍋にして良かった。
口に入れるまでの苦労は、たった今すべて報われました。
そして熱燗。

これは「燗」じゃない。
この後フランべ状態になり、あわや大惨事に。
14度程度のアルコールだけど、日本酒って引火するんだ・・・。
だから湯煎で燗にするんですな。
食って飲んで体を温めたら、冷えないうちにシュラフにもぐります。
基地局のアンテナにぶつかる風が、野獣の咆哮を彷彿とさせる夜。
シルナイロン一枚で遮られたテントの中の平和は、明朝まで維持されるのでしょうか。
つづく
投稿者 hamayo : 07:38 | コメント (2) | トラックバック
2008 - 1 / 9
朝里峠で、GPSに気付かされたコワイこと
正月休みもあけて、今年も仕事がんばらないぞと誓う間もなくすぐ日曜日がやってきました。
土曜日はなかなかの好天だっただけに、今日も引き続きその恩恵にあずかれるのかと期待が高まりますが、やはりというか何と言うか、吹雪です。
風雪強シ、です。
早々に今日の外出をあきらめて、溜まりに溜まった休み中のメールチェックに2時間くらいかけてると、窓の外が青く明るく光ってる!。
気象庁の短時間降水予想図を見れば、15時くらいまでは降ってもチラチラくらいかも。
ってことで大慌てで準備して、もともと予定していた朝里峠へ向かいました。
今日の野良テレの目的は、2つあります。
・GPSレシーバの挙動を確認すること
・非自立式テントの深雪での設営
どっちも別に山に行かなくても出来ることだけど、そこはやっぱネ、日本全国酒飲み音頭とおんなじで、何かと理由付けして山に行きたがるんですよ。
11月ぅは何でもないけど山に行けるぞ~
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がしかし、峠について準備を始めたとたん、あっという間に厚い雲が押し寄せ日は陰り、雪が風を伴って吹き付けてくるじゃないですか。
このタイミングのよさには、さすがのぼくもタマゲました。
ぜったい誰かがどこからか見ていて、スイッチを押したんだ。
さもなくば何かセンサみたいなのがあって、それを踏んでしまったに違いない。
やれやれ・・・。
南側の国際スキー場~朝里岳方面は、スノーモビルの爆音が響き渡っていておっかないので、北側の小山を目指すことにしました。
GPSの精度を確認すべく、あえて旧道→林道というコースを選びます。
むかしは車も通ってただけあって、旧道はとてもゆるい勾配で朝里峠トンネルの上を進みます。
そして旧朝里峠の小樽側にある、かつては走り屋がこぞって訪れたであろう九十九折へと下っていく手前で、林道への分岐になります。
林道に入ると下り勾配が少しの間続き、やがて送電線の下に出ます。
雪の降り方も弱くなってきました。
ここは 2ルートの送電線が走ってるので、かなり幅広く木や笹の刈り払いがされており、イイ感じのゲレンデが左右に広がっています。
が、すでにモビラーに食われてズタズタ。

ここから北北西に進路をとれば、緩斜面の滑りと絶景が楽しめる屏風岳方面へ。
でも今日は時間が遅いのでそれはまたの機会ということで、急角度に進路を東南東へ向け、道なりに林道をつめていきます。
地図に載っていない細い道を左に分けて送電線下を進むと、晴れてれば見通しの良い直線の登り坂に差しかかります。
ふたたび雪の降り方が激しくなり、さらに風の通り道なのか冷たい風が吹き荒れて、登りなのに寒気を感じるほどです。
休み休みひざ下ラッセルをこなして登りつめれば、あとは平坦な林道歩き。
772峰の山頂は林道から外れた南側にあるので、GPSの画面を見ながら、いわば近日点を狙って林道から離脱します。
林道を外れるといきなり腰上の猛ラッセルとなり、溺れそうになりながら這い上がっていくと、見覚えがあるだだっ広い山頂が見えてきました。
カシミールから Venture HC に Waypoint を登録する際、Proximity を設定することができたので、"50m"で登録しました。
Waypointの半径50mに近付くとアラームが鳴る予定です。
ところが真上に来ても音は聞こえません。
帰ってから調べてみたら、[Proximity Alarms]のチェックを入れ忘れていました。

出発からちょうど1時間で、今は14時30分。
今日の日没は 16時15分なので、テントの設営と撤収にはあまり時間を掛けられません。
今回持ってきた GoLite の HEX3 というテントは、いわゆる「参天」と呼ばれているティピーみたいな底なしモノポールシェルタで、ペグダウンしないと立ちません。
しかも仕様的には3人が寝れるだけの底面積があるので、かなり広く整地しないとテントが立てられないのです。
風の当たらない東側の窪地を選び、ツボ足で踏みこむと、胸下までもぐる深雪。
サラサラ粉雪なので、スキーでいくら踏んでも固めることが出来ず、結局スコップで雪はねです。
粉雪は軽くていいんだけど、掻いても掻いてもすぐに周りが崩れてきて、まさにアリ地獄。
いやぁ、ママさんダンプが欲しい。。。
そんなこんなで約30分掛けて、HEX3は立ち上がりました。

立ってるというよりは、埋まってるように見えますな。
参天はペグダウン命です。
きっちりペグを打てさえすれば、竜巻に遭ったって大丈夫(だったらしいです。マジで)。
しかし土の地面ならともかく、フカフカの雪面ではなかなか固定できません。
ということで、3種類のスノーペグを用意して実験。

結果、単体でいちばん強かったのは、CD-ROMでした(笑)。
サンドアンカーは固い雪の塊を包んで沈めてやると、実用強度が得られました。
ただどちらの場合も、シュリンゲをくぐらした枯れ枝の補助として使うので、その意味では甲乙付けがたいです。
いちばん金が掛かってる MSR ブリザードステイクは、今回のように埋めて使う場合にはまるで無力でした。
ブリザードステイクの名誉のために補足しておくと、本来の雪面に突き刺しての使用では、深雪の底にあるような締まった雪でなくても、あるていど踏み固めた雪ならば、水平方向からの引張り強度はかなりのものがありました。
全長24cmと大ぶりながら、24gという軽さが魅力です。
深雪での参天設営実験では上々のデータを採集できたものの、予定時間を大幅にオーバーしてしまいました。
日没までの残り時間は1時間を切り、あたりは薄暗く、風雪も強いため視程は200mていど。
帰り道の選択肢は二つ。
・来た道を戻る
・スタート地点まで一直線に向かう
前者はルートをロストする可能性は低く、GPSのトラックバック機能を使えばナビゲーションしてもらえます。
ただゴールまで 1時間かかり、間違いなく日没に間に合いません。
後者は水平距離はかなり短いけど、カンジキでも躊躇するような密林、かつ急斜面。
晴れていれば駐車車両も見えますが、吹雪で視界悪く、GPSだけでなく地形図とコンパスを併用したルート取りが必要です。
ぼくはときどき、自分の気を引き締める意味もあって、いわゆる遭難本を何度も読み返したりして、日頃から冷や汗をかいたりしています。
古今東西の遭難事例を見ると、こういったどちらを選んでも小さからぬ危険が潜んでいるような選択肢しか選べないような状況は、すでに遭難の一歩手前まで追い詰められている判断されるのです。
道路からちょっと入ったくらいの名もない山で、遭難なんて起きるはずない、と考えてしまいがちですが、過去の重大な遭難事件のいくつかは、人間の生活圏の目と鼻の先で起きているという事実を忘れてはいけません。
さて、逡巡すること3分。
ぼくはスタート地点までの最短距離で下山する道を選びました。
南西に向かって進みなさい。

もちろんちゃんと戻れたました。
下るにしたがって雪も止み、視界も利いてきました。
だからこうして記事を書いてるわけですが、家に帰ってからGPSトラックを地図に落としてみて、びっくりしました。

これはもしかして、一種のリングワデルングなんでしょうか。
まっすぐ進んでいるつもりだったのに、なぜか反時計周りに・・・。
一般的にリングワンデルングが起きやすいといわれる平原のような場所ではなく、わりと勾配のきつい斜面ですから、じっさいこのまま進路修正せずに環形に歩いたとしても、必然的に下り→トラバース→登り、となっていくので必ず気付くと思いますが、ちょっと背筋が寒くなりますね。
そしてもうひとつ、以前来たとき(昨春)は完全に雪に埋まっていた沢が、今シーズンはまだ水を流していて、最後の最後でちょっと難儀しました。
スノーブリッジを探して。

ということで、軽い気持ちで出掛けた実験的野良スキーでしたが、実験データ以外にも色々と得るものが多かった休日でした。
投稿者 hamayo : 07:48 | コメント (5) | トラックバック
2008 - 1 / 6
GPSがやって来た! eTrex Venture HC
偶然か?
それとも配慮か?
期せずして、クリスマスの日にそれはやって来ました。
1ドル=110円換算で、約14,400円ナリ。

安全装備ってのは、とかく疎かにされがちです。
これは山歩きや野良スキーに限った話ではありません。
たとえば車イジりにおけるブレーキ周り。
ホントは一番大事なんだけど、ついつい後回しになってしまいやすいものです。
ただ車の例とは違い登山やスキーの場合、これには二つのフェーズがあります。
1つ目は、それを入手する段階における取捨選択であり、おおむね金銭的な問題で切り捨てられます。
「xxxを買うだけのお金があればアレとコレも買えるじゃないか」、という具合のものです。
2つ目は、それを実際に装備品に加える段階での取捨選択。
移動手段は自分の足ですから、より軽くより小さくの名の下に装備は極限まで削られます。
そんな中この安全装備というやつは、「無いと困るモノ」と「あると便利なモノ」の狭間でこぼれ落ちていくものの代表格です。
前者には、雪崩ビーコンやGPS受信機などが当てはまるでしょうか。
後者には、ゾンデやシャベルが該当するでしょう。
ツェルトはこの両方にマッチするかもしれません。
もちろんハードルとしてより高いのは前者です。
ビーコンやGPSなどの電子機器って、ほかの用具に比べて金額が高いですからね。
しかもGPS受信機の場合、「今まで地形図とコンパスでやってこれたじゃないか」という気持ちもあって、なかなか購入に踏み切れないのです。
そんな教育・福祉関連政策のように後回しにされてきたGPS受信機が、ようやく我が家にやって来ました。
ようやく本題だわ
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歩くアクティビティで人気があるGPS受信機は、日本では Garmin社と Magellan社のものに集中しています。
しかしユーザ数の多さやそれがもたらす数々の情報は圧倒的に Garmin社に偏っており、なかでも eTrexシリーズは、ハンドヘルドGPSレシーバの代名詞的存在になっています。
これは日本語版が存在することが大きな要因でしょう。
Garminの日本での総代理店である、いいよねっとが販売するGPS受信機は、操作系の各項目が日本語にローカライズされているだけでなく、地図表示可能機種では日本の詳細な地図を内蔵し、また日本語表示地図のインストールもサポートしているのです。
もちろん取扱説明書は日本語で書かれています。
英語オンチ、機械オンチ、面倒なことは人任せ、な人が多い中高年にはうってつけですね。
なんせ中高年登山者は、登山人口の90%を占めると言われていますから。
だけれども、そうじゃない人だっているわけですよ。
英語は話せないけど英語でも不自由無い人。
機械の操作は体で覚える人。
自分で出来ることは自分でする人。
そんな人にとって日本語版のGarmin社GPS受信機は、無駄に高いだけなのです。
そう。
日本語版は英語版に比べて、とんでもなく高価なんです。
たとえば、精度の高さで売れている(らしい)、GPSMAP 60CSx という機種を例にすると、以下のような感じです。
いいよねっと:126,000円
Garmin社公式ページ:482.13ドル
J&H products:308.35ドル
最近の為替レート(1$=110円前後)で計算すると、本国での定価は約53,000円。
本国の正規代理店のひとつ J&H productsでは、約38,000円。
実売価格にして、3倍以上の内外価格差があるのです。
日本語版なんて買ってられませんわ。
たしかに海外からの輸入になるので送料は安くはありません。
J&Hの場合なら米国郵政公社の速達で 46.35USD。
でも5,000円の送料って高いイメージがあるけど、これだけ価格差がある商品なら無視できるレベルでしょう。
ぼくの場合60CSxほどの機種は不要で、「軽量でシンプルなこと」にポイントを置いて、カラー地図が表示できかつ最新のチップを載せている、eTrex Venture HC を選びました。
J&Hでの価格は 131.00ドル。
だいたい 14,400円ぐらいかな。
ちなみに日本語版は今のところ存在しません。
が、さきの 60CSx のレートを当てはめると、もし販売されたら 53,000円くらいになるかしらん。
12月12日に発注を出してすぐに自動返信は帰ってきたのですが、その後1週間はナシノツブテ。
J&Hのステータス画面を見ても、ずーっと"Pending"のままで変化なし。
堪りかねて、
Dear Customer Service:
My name is Hamayo.
I'd like to find out the shipping status for the following merchandise.
I ordered the following products on December 12, 2007.
Order No. : xxxxxxxxx
Thank you,
とやんわり催促すると、すぐさま誤字だらけで生身の人間からメールが返ってきました。
sorry for the delay, this was at my warehouse in NJ and they don't ship
international, so I had to send it up to my place in Michigan first.
Should have it today and will be getting it out tonight/tomorrow am for you
john
(誤字は修正してます)
なるほど~、と思ったけど、もしかすると向こうじゃありがちな言い訳なのかもしれませんね。
といいつつ結局 Tonight でも Tomorrow でもなく、さらに3日たってから発送の連絡が来ました。
Guaranteed Delivery Date は12月25日に設定されていました。
で、日本に上陸したのは 12月24日。
GPS受信機は税関通過に2~3日かかると聞かされていたので、こりゃ年内ギリギリ受け取れるかどうかだなと思っていたら、ホントに25日にピンポーン、って。
Moon Trail で ストーブを買ったときもそうでしたが、国際速達郵便の発送されてからの速さには目を見張るものがありますね。
今回は発送されるまでが長かったけど、これはまぁ時期が時期だけに仕方ない。
こんな感じでドンブラこ。

税関はホントに通っただけって感じ(笑)。
こりゃただの筒ですな。
関税もかかりませんでした。
これはひとえに、J&H の'計らい'によるものだと信じてます。
「Guaranteed Delivery Date」をクリスマスにしてくれたこと(これは偶々でもあるけど)。
「Contents」を 'Gift' と書いてくれたこと。
'Gift' にチェックが入ってる。

個人輸入関連のMLなんか見てると、税関をいかにスムースに抜けるかについてのテクニック記事をよく見るけど、J&H はそういうことに慣れてるのかも。
素晴らしい!。
あとは地図を作って送り込んでやるだけです。
「だけ」といってもこれがまた、休みが一日潰れるくらいの作業なんですが・・・。
投稿者 hamayo : 10:42 | コメント (5) | トラックバック
2008 - 1 / 5
ネバーエンディングお正月
あけましておめでとうございます。
今年の正月は何年ぶりかに内地ですごしました。
テレビもいっぱい見ましたよー。
もう今年の分はいいや、ってくらい。
んで、テレビをたっぷり見て思ったことを3つ。
1)みの---氏が出ると、CMだろうが番組
だろうが何でもウソに見える件
2)駅伝のゴボウ抜きって、チームにとっては
不名誉な記録。だよね?
3)NHKはけっこう再放送ばっかりなんだ
テレビもたまに見ると、新しい発見があっていいもんです。
今年もよろしくお願いします。

